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熱いステージから

インタビュー記事「熱いステージから」について

2001年春、バンタンJカレッジで卒業制作したフリーペーパー「ここから」に、Sun Shipのインタビュー記事が載っています。
Sun Shipは普段、何を思い、ライブをやっているのか、ほとんど周囲に語ることのない彼らですので、今回インタビュー記事を書いてくださったIshiiさんに特別にお願いして、当サイトに掲載させていただくことになりました。

当サイトに掲載するにあたって、Ishiiさんが一言寄せてくださいました。

専門学校の仲間と、なんかいいことというテーマのフリーペーパーを作成するにあたり、なんかいいな。と思える人をインタビューすることが決定した瞬間、私はSun Shipでいこう!と閃きました。
Sun Shipのライブに行く度に、その音楽だけでなく、三人の表情にも私はいつも見とれていたからです。

なにか、自分達の生き方に対する満足感が伝わってきて、ああ、この人たちは本当に好きなことをやっているのだな、と感じていました。
そんな生き方、誰でもできるわけではない。
でも誰もが憧れる生き方ですよね。
そんな三人の素顔に迫りたい、と思ったのです。

実際インタビューさせて頂いて、Sun Shipの音楽がなぜこれほどまで私達の心に響くのか、理解できた気がします。
そして、とーっても優しくて、笑顔の素敵な皆さんで、ますます

ファンになりました。

「熱いステージから」Text by Ishii

Sun Shipの素顔

Sun Shipとは

愛想のない曲紹介の後、おもむろに演奏が始まる。その途端、それまでグラスを片手に賑やかに話をしていた人々の動きが止まり、Sun Shipの世界へと惹き込まれていく。

ジャズというと小洒落た大人の音楽といったイメージで、若者には少し近寄り難い感があるかもしれない。しかし、SunShipに出会えばそんな先入観は見事に打ち砕かれるだろう。彼らの音楽には全く気どりがない。骨太で、力強く真っ直ぐな音楽だ。演奏する曲のほとんどはオリジナルであり、1曲の長さは20分にも及ぶ。そのエネルギッシュな演奏を初めて聴いた時、私はただ圧倒されるばかりだった。こんな「凄い」音楽を作るSun Shipとは、一体何者なのか。

自分の好きな音楽が思い切り出来る場所、Sun Ship

Sun Shipは、村上俊二さん(P)、川崎聡さん(B)、並木 宗さん(AS,SS)の3名から成るジャズ・トリオだ。

3人の出会いは約10年前。村上さんが知人のバンドにいた川崎さんと出会い、練習を共にするようになる。その3年後、偶然に3人はある日一緒に演奏することに。それぞれがお互いの演奏を初めて聴いた時、「同じ感覚を持った人だ。」と感じたという。まさに運命の出会いだったと言えるだろう。

「100%自分の力を出せるメンバーに巡り会えた事は、本当にラッキーだった。」(村上) こうして1997年、Sun Shipが誕生する。

生きていてよかったという精神的な歓び

大学卒業後、一度は教職に就くが半年でジャズへの道を決意した並木さん。高校時代に楽器を初めて手にした時から音楽で食べて行こうと思っていたという川崎さん。高校卒業後すぐにピアノで働き始めた村上さん。3人が口を揃えて言うことは、「音楽をやっていない自分の人生は想像もつかない。」ことだ。音楽の道に進むことに迷いは全くなく、「ただ好きなことをして、むしろ流れのままに生きてきた。」(村上)という。

「音楽をやることで、自分がどう生きていくべきか考えることができる。」(川崎) 彼らにとって、音楽とは人生そのものなのだ。

聴く人に感動を与える音楽を目指したい

彼らはライブでは余計なパフォーマンスは一切しない。「自分の最高の音楽を聴かせる事、それがお客さんに対する最高のパフォーマンス。」(川崎) では、彼らの求める最高の音楽とは?「自分が感動できる音楽。その感動を直接心で感じてもらえれば幸せ。」(並木)

彼らの音楽に理屈などいらない。Sun Shipの魅力は何といっても3人の熱いハートだろう。是非たくさんの人に、彼らが伝える感動をライブで体験してほしい。絶対に何か感じるものがあるはずだ。

「好きな音楽をずっとやっている。俺達って本当に幸せだよな。」そう話す3人の笑顔を見て、うらやましい人生だと思った。

トリオトランな夜番外編 「ノルウェー大使館にて。」その1

ノルウェー大使館から、「トリオトラン」の来日に関係した人や、ジャズ関係者を招いて、ミニコンサートを兼ねたビュッフェパーティをやるので、ぜひいらしてください、とご連絡いただいた。

翌日届いたご招待状には、「平服でお越しください」とかかれた文字。

「何着ていく?平服って、汚れてなけりゃ、いいんかいな」と言った私に、「やっぱ、こういうときは、スーツでしょ」と川崎君の判断で、三人はスーツ着用となった。

待ち合わせ場所に、たどり着いたら皆スーツで、打ち合わせどおりだったんだけど、三人とも、パーティなんて、なんか居心地わるそうやなあ、って感じの顔していた。

実は、しぶしぶの参加で、私が最後までせっかくだから、行こう!と押し切っての参加だったのだ。

私は大使館には打ち合わせに一度伺ったことがあるけれど、Sun Shipのメンバーは初めて。徒歩で私が先導して、5分ほどで到着した。

建物に入ると、入り口で担当の伊達さんが迎えてくれた。

「今日はお招き有難うございます。お言葉に甘え、全員でまいりました。」と私が言うと、「ありがとうございます。どうぞ、中へ。」伊達さんは、本当にしとやかな方で、何度も電話するうち、私のほうは「でーー」だの「おおおー」だの、「げええっ」だの、どんどんわけわかんない言葉の連発で話し方が崩れていくのに、全く、初対面の時のままの話し方が崩れない。みごとだ。穏やかな声質で、話のテンポも一定しており、「美しい日本語とは、こういうのを言うんだなあ」といつも感心していた。こういうことに遭遇すると、なぜかふと、おでん鍋の底に崩れかけたジャガイモとすじ肉がぐちゃぐちゃに混ざったのを、うまい、と思いながら食っている自分の姿を思い出しちゃったり、するのだなあ。

「ウエルカム!」なんてでっかい手を出され、顔をあげると、大使なのだろう、奥様らしき女性と二人で、部屋の入り口で一人一人に声をかけ、握手で迎え入れていた。何とか笑顔で答えたものの、すばらしく美しいフローリングの広間にに入った私を迎えたのは、給仕の格好をしたボーイさんで、早速飲み物をお盆(「お盆」はないよね、なんていうんだっけ??)に載せたワインやらオレンジジュースやらを勧めてくれた。

6時に会社を飛び出て、家に帰り、着替えて、ダッシュで家を出て、駅構内の乗り継ぎは走りどおしだったので、喉はからから。オレンジジュースを取り、「サンキュー」とにっこりして見せたのは良かったが、少し遅刻して到着したため、みんなと席に着くなり、大使の挨拶があった。

もちろん英語なのだが、傍で伊達さんがマイクを持ち、通訳しながら挨拶は進んだ。

さすが伊達さん。みじんも上がっているようなそぶりはない。たいしたもんだ。

そこではたと、気が付いた。左手に持った、オレンジジュース。これって、開始までに飲むものだったんじゃないかいな??

周りはだ~れも、グラスを持っている様子が無い。

すぐ飲んじゃえば良かった。

しょうがないから、喉は渇いていたものの飲みそびれて、ずーっとオレンジジュースの入ったグラスを持ったまま過ごす羽目になってしまった。

飲んじゃおうか、飲んじゃおうか、と何度も誘惑にかられながら、私はずっと耐えているのであった。

「トリオトランな夜」2001.4.30.白夜の国ノルウェーから初来日の、トリオトランとのライブ報告。

前日から雨が降り続いて、これは客足がどうかなあ、と思った。一週間前から、天気予報とにらめっこの日が続いていたのだ。
お話をもらってから、実際のところは、いつものお客さん、知人友人、果ては私の職場の社長まで声をかけてご協力をお願いし(社長、済みませんでした)、ここまでで果ててしまい、一般の方々にお知らせする時間も暇もない状態での当日を迎えることとなってしまった。あ~・・・。
トリオトランは、ヘルゲ・リーエン piano、トルベン・スネッケスタ Sax、ラーシュ・アンドレアス・ハウグ Tuba、という構成、4/24~5/8の来日中、3度のライブが予定されていた。
一つ目は、4/26welcome-backで、足立宗亮さんGuitar、壷井彰久さんViolin、一噌幸弘さん笛、という構成の「AUSIA」というバンドとのジョイントライブ。これもなかなか興味深い取り合わせだ。
二つ目は、千葉の成東市でのコンサート、そして三つ目が、4/30welcome-backで、Sun Shipとのジョイントライブ、という段取りだった。
彼らはwelcome-backのライブは二度目ということになるので、幾分事情がわかっていて、当日も大使館担当者のアテントなしで行かせるという話だった。
大丈夫かな、と心配していたら、前夜に店のスタッフから電話があり、用件は午後4時半の入り時間の確認だったのだけど、その際、スタッフから、トリオトランは2時半に店入りしPAなしで音を出したいと言ってきた、と聞かされる。
ああ、そうか、ホテル泊まりだし、音を出す場所がないし、大変だなあ、と思った。
むむ、向こうさんも気合十分、ってとこかな・・・。
4:30、店に着く。やってるやってる。トリオトランは音を出していた。
でけーー。ピアノと、チューバの彼は、村上よりひと回りもふた回りも体の幅がある。(ちなみに村上の体重は90キロを超えます)
サックスの彼は、スリムだが高い!一体何センチなんだ?
welcome-backのマスターが、私たちの到着を彼らに伝え、紹介してくれた。
私たちは英語はあやしいので、通訳助っ人として、若くてかわいいUさんを頼んであった。
Uさんは、村上が某楽器店で教えているジャズピアノの生徒さんだが、留学経験があり英語はばっちり。たまたま店頭で英語の先生の募集を知り、かくして現在は英語の先生、という彼女なのである。
さて、ここからUさんの助けを早速借りるか、と思いきや、村上がでかい声で、単語同然の英語で私たちを一人一人指差しながら紹介し始めた。彼らには通じたらしい。私のことを「ワイフ」と言っていた。堂々とやっている村上に私は目がテン、になった。
村上が英語(と言えるかどうかは疑問だけど)を使って外人さんと話すのを、20歳から37歳の今日まで一緒にいて、初めて見たのである。
村上というやつは、私が言うのは変かもしれないけど、まだまだ私の好奇心をそそる物を持っている。まったく、変なやつだ。毎日見ていて、まったく、オモロイやつだ。そう思ったら笑いがこみ上げてきた。
しかしこの後、いわゆる逆リハで開始することなど、込み入った話はさすがにUさんに通訳してもらった。すごいもんだ。彼女は本当にばっちりの英語だった。このうえ、にこにこと非常に笑顔が良い。若いっていいなあ、と思う。
サックスのトルベンに身長を聞いたら、197センチ、と答えが返ってきた。私と川崎とハルちゃん(川崎の奥さん)とで「ひえ~」と驚きの声が改めて出た。
Sun Shipの面々は格闘技ファンで、折りしもK-1の試合をテレビで見たばかりだった。「レバンナより高いよね」「高い、高い」私たちはそんな風に話した。
Sun Shipと、トリオトランのCD、そして今回特別にWaniJazzBookの販売をする予定だった。
ワニジャズブックとは、小さな小冊子で、ジャズを聞いてみない?といった気軽な感じで作られたもの。
Sun Shipのお客さんで、私の玉一蓑(Sun Shipとその関係の仲間のライブ告知を兼ねたフライヤー。ペーパー版と、ネット版がありペーパー版のみ挿絵や写真が入っています)にも挿絵を頼んだりしていたnagataちゃんが、nagataちゃんの周りのジャズ好きな仲間と作った小冊子だ。なかなかしぶい表紙もぐっと来る。一ページ、一ページ、好きなCDやレコードのジャケットに、文章が添えられ、とてもおしゃれで、いいかんじ。気軽ないざないの中にも、ジャズに対する思いが、文章の間にも現れている。そして、最後のほうにnagataちゃんの文章が載っていた。
読んでみて、nagataちゃんが私たちになかなか見せようとせず、恥ずかしげに渡した理由がわかった。
これはSun Shipの事だ。
Sun Shipとその周辺の仲間達との出会い、それをきっかけにジャズにはまったことなんかが、素直でみずみずしい文章で書かれていた。そして、そのnagataちゃんが、仲間とこんな風にジャズを聞く人を増やそうとしている。そのことが、とっても感慨深い。
「なんだよう。こんないい文章書けるなら、挿絵じゃなくて、玉一蓑に書いて欲しいくらいなのに」
私は思わず叫んだほどだ。ちくしょー。
今日スタッフとして手伝ってもらうハルちゃんと私とで、客入れの際出来たてほやほやの玉一蓑を配る。
オープニングには、渡辺隆雄tpが「ピカイヤ」というユニットで最近出したCDをかけてもらった。ナベちゃんを知っているお客さんにも、好評。Welcome-backのマスターからも「いいですね」と言われ、「前に一緒にバンドやっていた仲間なんです」というと「今度ぜひ紹介して」と言われた。ほほう、これは、ナイスな流れ。
今はなくなってしまったお店赤羽「ミスティ」のお客さんたちや、nagataちゃんのワニジャズブックの仲間達も来て下さり、会場は満席。会場全体が興奮していた。
私が軽く挨拶して、そこでSun Shipの登場!幾分緊張の面持ち?マイクを持った村上が挨拶しようとすると、マイクがオンになっていなかった。あれ?と村上がマイクを見て、出した第一声が、
「あぁー、出た出た。」お客さんは一斉にコケた。
Sun Shipはもちろんバリバリの演奏だ。
川崎君も汗かきまくり。ベースが汗で濡れているのが遠くからでもライトの反射でわかった。
おお~並木君も飛ばしているぞ。
●1st (SUN SHIP)今日の選曲はたまたますべて村上のオリジナルでした。
Mother’s day
Tomorrow
The last eagle
Natural
30分の休憩を挟み、今度はトリオトラン。
日本のお客さんは優しい。遠くから来たトリオトランを皆、笑顔で受け入れていた。これがまた、私には嬉しかった。
片言で話してくれた日本語にも、暖かい拍手が何度も起こっていた。
透明感のあるサウンド、ボイスも入ったアレンジ、聞き手に、何やるの?といった、わくわく感を持たせるところがあって、上手だなあ、と思った。
男前三人なのが、ちと、くやしい(うちも負けんぞ。・・・あれ、違う?)。
●2nd (Tri O’ Trang)
Free improvisation / by Tran’
Cobra / by Torben not “Beethoven”
Liker / by Lars
Fenkantgeneralen / by H.Hartberg
Ferdig / by H.Hartberg
Rutta tut / by Helge
Funky farmer / by Helge
Milongel del angel / by Astor Piazzolla
Arpeggioking strikes bad / Lars
Encore
L.A. Pop / Lars
ライブは大盛況。拍手もすっごく多くて、トリオトランも嬉しかったのでは。
私は帰るお客様一人一人、にこにことお帰りいただいたのが、嬉しかった。
Welcome-backのマスターは上機嫌で、控えでウイスキーらしきものを飲んで真っ赤になっていた。マスターが飲んでるのは初めて見た。有難うを連発して何度も繰り返し握手を求められた。
トリオトランは「アリガト、アリガト」と言い、私たち全員、一人一人握手して別れた。
帰りに、私の昼間勤めている会社の社長に、村上が「社長どうすか、CDおひとつ!」なんて、勧めている。
??
社長と村上はちゃんと会うのは今日が初めてのはず。随分親しげじゃないのよ。どういうこと?
後で、「いつ挨拶したの?」と聞いてみたら、
「トイレに入っとってな。大、のほうで」
「え?」
「コンコン、とノックする人がおって、出てみたら社長で、どうもお世話になっております、と・・・。
おれ、あんな社長好きなんよ。」
「でー!トイレで出会い頭かい!!」
こんなときに、大、なんて、なんてやつ・・・・。あきれるやら、おかしいやら。
本当に皆さん大勢で来てくれて、有難うございました!
Sun Shipのファンがまとまって来ちゃったので、これで当分、普段のライブには閑古鳥が鳴いてしまうのでは、という一抹の不安もあるけど・・・・。ま、いっかー!!

前日から雨が降り続いて、これは客足がどうかなあ、と思った。一週間前から、天気予報とにらめっこの日が続いていたのだ。
お話をもらってから、実際のところは、いつものお客さん、知人友人、果ては私の職場の社長まで声をかけてご協力をお願いし(社長、済みませんでした)、ここまでで果ててしまい、一般の方々にお知らせする時間も暇もない状態での当日を迎えることとなってしまった。あ~・・・。
トリオトランは、ヘルゲ・リーエン piano、トルベン・スネッケスタ Sax、ラーシュ・アンドレアス・ハウグ Tuba、という構成、4/24~5/8の来日中、3度のライブが予定されていた。
一つ目は、4/26welcome-backで、足立宗亮さんGuitar、壷井彰久さんViolin、一噌幸弘さん笛、という構成の「AUSIA」というバンドとのジョイントライブ。これもなかなか興味深い取り合わせだ。二つ目は、千葉の成東市でのコンサート、そして三つ目が、4/30welcome-backで、Sun Shipとのジョイントライブ、という段取りだった。
彼らはwelcome-backのライブは二度目ということになるので、幾分事情がわかっていて、当日も大使館担当者のアテントなしで行かせるという話だった。
大丈夫かな、と心配していたら、前夜に店のスタッフから電話があり、用件は午後4時半の入り時間の確認だったのだけど、その際、スタッフから、トリオトランは2時半に店入りしPAなしで音を出したいと言ってきた、と聞かされる。ああ、そうか、ホテル泊まりだし、音を出す場所がないし、大変だなあ、と思った。むむ、向こうさんも気合十分、ってとこかな・・・。
4:30、店に着く。やってるやってる。トリオトランは音を出していた。でけーー。ピアノと、チューバの彼は、村上よりひと回りもふた回りも体の幅がある。(ちなみに村上の体重は90キロを超えます)サックスの彼は、スリムだが高い!一体何センチなんだ?
welcome-backのマスターが、私たちの到着を彼らに伝え、紹介してくれた。私たちは英語はあやしいので、通訳助っ人として、若くてかわいいUさんを頼んであった。
Uさんは、村上が某楽器店で教えているジャズピアノの生徒さんだが、留学経験があり英語はばっちり。たまたま店頭で英語の先生の募集を知り、かくして現在は英語の先生、という彼女なのである。
さて、ここからUさんの助けを早速借りるか、と思いきや、村上がでかい声で、単語同然の英語で私たちを一人一人指差しながら紹介し始めた。彼らには通じたらしい。私のことを「ワイフ」と言っていた。堂々とやっている村上に私は目がテン、になった。村上が英語(と言えるかどうかは疑問だけど)を使って外人さんと話すのを、20歳から37歳の今日まで一緒にいて、初めて見たのである。
村上というやつは、私が言うのは変かもしれないけど、まだまだ私の好奇心をそそる物を持っている。まったく、変なやつだ。毎日見ていて、まったく、オモロイやつだ。そう思ったら笑いがこみ上げてきた。
しかしこの後、いわゆる逆リハで開始することなど、込み入った話はさすがにUさんに通訳してもらった。すごいもんだ。彼女は本当にばっちりの英語だった。このうえ、にこにこと非常に笑顔が良い。若いっていいなあ、と思う。
サックスのトルベンに身長を聞いたら、197センチ、と答えが返ってきた。私と川崎とハルちゃん(川崎の奥さん)とで「ひえ~」と驚きの声が改めて出た。Sun Shipの面々は格闘技ファンで、折りしもK-1の試合をテレビで見たばかりだった。「レバンナより高いよね」「高い、高い」私たちはそんな風に話した。
Sun Shipと、トリオトランのCD、そして今回特別にWaniJazzBookの販売をする予定だった。ワニジャズブックとは、小さな小冊子で、ジャズを聞いてみない?といった気軽な感じで作られたもの。
Sun Shipのお客さんで、私の玉一蓑(Sun Shipとその関係の仲間のライブ告知を兼ねたフライヤー。ペーパー版と、ネット版がありペーパー版のみ挿絵や写真が入っています)にも挿絵を頼んだりしていたnagataちゃんが、nagataちゃんの周りのジャズ好きな仲間と作った小冊子だ。なかなかしぶい表紙もぐっと来る。一ページ、一ページ、好きなCDやレコードのジャケットに、文章が添えられ、とてもおしゃれで、いいかんじ。気軽ないざないの中にも、ジャズに対する思いが、文章の間にも現れている。そして、最後のほうにnagataちゃんの文章が載っていた。読んでみて、nagataちゃんが私たちになかなか見せようとせず、恥ずかしげに渡した理由がわかった。
これはSun Shipの事だ。
Sun Shipとその周辺の仲間達との出会い、それをきっかけにジャズにはまったことなんかが、素直でみずみずしい文章で書かれていた。そして、そのnagataちゃんが、仲間とこんな風にジャズを聞く人を増やそうとしている。そのことが、とっても感慨深い。
「なんだよう。こんないい文章書けるなら、挿絵じゃなくて、玉一蓑に書いて欲しいくらいなのに」私は思わず叫んだほどだ。ちくしょー。
今日スタッフとして手伝ってもらうハルちゃんと私とで、客入れの際出来たてほやほやの玉一蓑を配る。
オープニングには、渡辺隆雄tpが「ピカイヤ」というユニットで最近出したCDをかけてもらった。ナベちゃんを知っているお客さんにも、好評。Welcome-backのマスターからも「いいですね」と言われ、「前に一緒にバンドやっていた仲間なんです」というと「今度ぜひ紹介して」と言われた。ほほう、これは、ナイスな流れ。
今はなくなってしまったお店赤羽「ミスティ」のお客さんたちや、nagataちゃんのワニジャズブックの仲間達も来て下さり、会場は満席。会場全体が興奮していた。
私が軽く挨拶して、そこでSun Shipの登場!幾分緊張の面持ち?マイクを持った村上が挨拶しようとすると、マイクがオンになっていなかった。あれ?と村上がマイクを見て、出した第一声が、
「あぁー、出た出た。」お客さんは一斉にコケた。
Sun Shipはもちろんバリバリの演奏だ。川崎君も汗かきまくり。ベースが汗で濡れているのが遠くからでもライトの反射でわかった。おお~並木君も飛ばしているぞ。
●1st (SUN SHIP)今日の選曲はたまたますべて村上のオリジナルでした。
Mother’s dayTomorrowThe last eagleNatural
30分の休憩を挟み、今度はトリオトラン。
日本のお客さんは優しい。遠くから来たトリオトランを皆、笑顔で受け入れていた。これがまた、私には嬉しかった。片言で話してくれた日本語にも、暖かい拍手が何度も起こっていた。
透明感のあるサウンド、ボイスも入ったアレンジ、聞き手に、何やるの?といった、わくわく感を持たせるところがあって、上手だなあ、と思った。男前三人なのが、ちと、くやしい(うちも負けんぞ。・・・あれ、違う?)。
●2nd (Tri O’ Trang)
Free improvisation / by Tran’Cobra / by Torben not “Beethoven”Liker / by LarsFenkantgeneralen / by H.HartbergFerdig / by H.HartbergRutta tut / by HelgeFunky farmer / by HelgeMilongel del angel / by Astor PiazzollaArpeggioking strikes bad / Lars   EncoreL.A. Pop / Lars
ライブは大盛況。拍手もすっごく多くて、トリオトランも嬉しかったのでは。私は帰るお客様一人一人、にこにことお帰りいただいたのが、嬉しかった。
Welcome-backのマスターは上機嫌で、控えでウイスキーらしきものを飲んで真っ赤になっていた。マスターが飲んでるのは初めて見た。有難うを連発して何度も繰り返し握手を求められた。トリオトランは「アリガト、アリガト」と言い、私たち全員、一人一人握手して別れた。
帰りに、私の昼間勤めている会社の社長に、村上が「社長どうすか、CDおひとつ!」なんて、勧めている。
??
社長と村上はちゃんと会うのは今日が初めてのはず。随分親しげじゃないのよ。どういうこと?後で、「いつ挨拶したの?」と聞いてみたら、「トイレに入っとってな。大、のほうで」「え?」「コンコン、とノックする人がおって、出てみたら社長で、どうもお世話になっております、と・・・。おれ、あんな社長好きなんよ。」「でー!トイレで出会い頭かい!!」こんなときに、大、なんて、なんてやつ・・・・。あきれるやら、おかしいやら。
本当に皆さん大勢で来てくれて、有難うございました!Sun Shipのファンがまとまって来ちゃったので、これで当分、普段のライブには閑古鳥が鳴いてしまうのでは、という一抹の不安もあるけど・・・・。ま、いっかー!!

サンシップびいきの村上由佳から見たトリオトランCD「Liker」

ご注意!これはバイヤーズガイドではありません。あえて、知識のない私が聞いてどう思ったか、ぶっちゃけて書いてみます。
ジャス初めての人でも興味持ってもらえたら、嬉しいです。

CD  Liker  / Tri O’ Trang 全12曲
http://triotrang.helgelien.net/

Helge Lien : piano
Torben Snekkestad : Soprano & Tenor saxophone
Lars Andreas Haug : Tuba and Trumpet

こりゃまた、きれいな音色のサックス! チューバ、面白い所に入るなぁ。
全体に丁寧に演奏している感じ。そこに音色や余韻に気を使ったピアノがバックで美しく奏でている。柔らかい音色。人のいない森の中に、霧に見え隠れしながら忽然と現れた湖、ひたひたと波が足元に・・って感じかな、かと思えば、うーむ、ピアノの音が、果敢に攻める。硬質の音だ。だけど、どこか美しい響き。現代音楽を思わせられる。(あたりまえか。)ぐいぐい。どどどんどん。キン、と入る音、多彩な音色の使い分け。ピアノって、ホント奥深い。3者全体に非常にクラシックの基礎(が何か私は知りませんが)をきちんとやったのだろうなあと思えるイメージが消えない。純粋だぁ。透明だぁ。美しい。美しすぎるぞ。日本人は、こういう感じ、好きな人、かなりいるんじゃないかと思う。12曲のうち、最初から10曲までオリジナル、11曲目はピアソラ、12曲目はこりゃまたすんごい美しい声のボーカルが、三人の雰囲気を大事に大事に歌っている。はあ、どこまでも、透明感の余韻を思い切り残して、幻想の様にこのCDは終わっていく。

いつも思うけど、ジャズだからと敬遠しないで、音楽ファンはこういうのどんどん聞けばいいと思う。ジャズ知らない人が普段部屋に流れていても、イヤじゃないと思う、このCDは。

サンシップも、トリオトランも、同じドラムレス編成。サンシップはどっちかというと、火山の噴火前のマグマでふつふつとドロドロ煮えたぎって今や噴火直前状態みたいと表現すると、トリオトランは洞窟の中で天井から落ちる一滴の水の音、と言ってもいいくらい違う。サンシップは独特の高揚感、スピード感、トリオトランは浮遊感、穏やかさ、両者共に激しさの部分もあるのに、同じ激しさの表現はかなり違いがある。初来日か・・ノルウェーって、すごいきれいな国だぁ・・・。お国柄? 宗教観? ライブ、一緒にやるって、どーなるんだぁ???

・・・一気に、緊張してきた。

●ノルウェーって、どんな国か、見てみよう!駐日ノルウェー王国大使館のホームページイベント紹介のコーナー→トリオトランのプロフィール→トリオトランのホームページと進むことができます。

ノルウェー大使館ホームページ
http://www.norway.or.jp/

リンゴの香りの旅「秋田ライブ紀行」 

はじめまして。このページに登場するのは初めてです。
Sun Shipのピアノの村上です。
11/4秋田十文字町「ジョー・パス」に演奏に行きました。
Sun Shipで行くのはこれで2回目です。

出発の3日前、高山(ds)の車が故障しました。
「高山カー」は、軽のハコバンで、僕らはこれで日本全国どこでも行きます。

思い起こせば、去年のやはり「ジョー・パス」へ行く途中の高速道路を走っている途中、「カランカラン・・」と言う音がして、川崎(b)曰く、「村上さん、何か、落ちましたね」
村上「走りよるから、大丈夫やろ。」
と言ってまもなく、急激にスピードダウン。
幸い、サービスエリアが近かったので、車を止め、JAFに連絡し、車を修理工場に持っていきました。
そこでレンタカーを借り(ハイエーススーパーロング)、高山カーの倍ぐらいある車で、
「こりゃ、後ろで寝れるわい」と、出費はかさみましたが、それはそれで快適なライブツアーでした。

今回、故障したのは丁度高山(Ds)が帰省中の時だったので、 高山兄に車を借り、事なきを得ました。
この車はやはり軽のハコバンなんですが、高山カーよりはランクが上のようです。ターボエンジンでジェット機の様な音を出してよく走りました。

さて、肝心のライブですが、大好評で店主曰く、 「毎年11月頃の恒例ライブにしたい」とのこと。 大変嬉しく思っております。

ライブの次の日、リンゴ畑の見える道を通り、温泉に連れていって下さり、 (リンゴが木になっているところを初めて見ました! ちょっと感激。) その後、マスターの知り合いのお寺でリンゴをいただきました。 うまかったです。

帰りは、連休最後の日とあって、渋滞がかなりひどく、 高山兄のジェットエンジンカーも活かせず、けっこうしんどかったものの、 充実したいい旅でした。

「ジョー・パス」のマスターはじめ、ライブに来て下さった皆さん、ありがとう。 ママさん、豚汁うまかったです。

それではっ!  私、またいつかこのページに登場します。

村上俊二p